2007年2月12日月曜日

それでも働き続けますか?

1年ほど前のこと。
職場の飲み会で、事業部長に「会社に託児所作るとか、もっと育児支援制度を充実させてくださいよ~」とからんでいた私に、男性社員がぽそっと聞きました。
「そんなに大変なら、なんで仕事をやめないんですか?」

酔っ払って半ギレ状態の私をなだめつつ、事業部長も「そりゃ失礼な質問だよね」と男性社員をさとしていました。そんな質問を発した彼も、やばいと思ったらしく、
「いや、仕事の能力がないとか時短で迷惑してるとか、そういうことではなくて、純粋に質問したかっただけなんです。」とフォローしてました。
彼曰く、私には家族を養えるだけの(最低限の)収入を得ている主人はいるし、私自身もきちんとした職務履歴があるのだから、子供が自立したら再就職は可能であろうと。
それに、うちの会社の育児支援制度を充実させるより、私が求めるような制度や支援がすでに整備されている会社へ転職したっていいわけで。

冷静に考えてみればそうです。彼のほうが正論です。
なんで職場の負担を重くさせながら、さらに重くさせるような制度を求めるとはどういうことだろう。
正直、彼から見たら、まだ暗くならないうちにさっさと帰れる私は、「職場の同僚」というより、どこか「お客様」に見えてしょうがないのかもしれない。

私は、実際その日、その質問を受けるまで会社を辞めることを考えたことはありませんでした。
彼のコメントは目からうろこでした。
結婚しようが、子供を産もうが、私は働くのだと当たり前のように思っていたからです。

でも周りの目はけしてそうではない。
世論は「もっと女性の労働力を高めよう」となっているけれども、たぶんそれは「男性社員と同様」ではなく、「男性社員のサポートをできる労働力として」であり、彼らの負担(伝票処理とかちょっとした資料作りとか)を減らすことを一般の会社も一般男性社員は求めているのはないか。

そんななか、私みたいな人事上、男性社員と同様の職位を持ち、福利厚生上「時短」という制度に甘んじている社員が働き続けるということは、彼らも仕事の進め方を変えていく必要が求められてしまいます。しかも彼らの負担がもっと増えていく方向へ。

それでも私は働きます。
理屈はよくわからないし、単なる自己満足かもしれないけれど、それしか私のなかで選択がないのです。そして、私みたいな社員がいることで、もし職場に少しでも変化を作れるのなら、周りの仕事のあり方に対する考え方が少しでも変わっていくのなら、私は万年平社員でもうれしいです。

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